ロナン

ロナン (Ronan) は、禁じられた森に棲むケンタウルスです。赤い髪と鬚に栗毛の馬体を持ち、深く悲しげな声で天体の動きを語ります[1]。1998年のホグワーツの戦いでは、ベインマゴリアンとともに城へ駆けつけました[2]

人物情報

名前: ロナン(Ronan)
性別: 男性
種: ケンタウルス

禁じられた森でのハグリッドとの遭遇

1992年、傷ついたユニコーンを捜してハグリッドが禁じられた森に入った夜、ハリー・ポッターハーマイオニー・グレンジャーを連れた一行の前に、開けた場所からロナンが姿を現しました。石弓を構えていたハグリッドは相手がロナンだとわかると安堵し、歩み寄って握手を交わします[1:1]

顔見知りどうしの挨拶のあと、ロナンはハグリッドに石弓を向けられていたことをやんわりととがめました[1:2]

『ハリー・ポッターと賢者の石』第15章「禁じられた森」

「こんばんは、ハグリッド」

ロナンの声は深く、悲しげだった。

「私を撃とうとしたんですか?」

生徒として紹介された二人に学校での勉強のことをたずねたあと、ロナンはため息をついて空を見上げ、「今夜は火星がとても明るい」と言いました。ハグリッドが傷ついたユニコーンを見なかったかとたずねても、瞬きもせず空を見つめたまま、すぐには答えません[1:3]

『ハリー・ポッターと賢者の石』第15章「禁じられた森」

「いつでも罪もない者が真っ先に犠牲になる。大昔からずっとそうだった。そしていまもなお……」

重ねて問われると「今夜は火星が明るい」「いつもと違う明るさだ」と繰り返し、最後は「森は多くの秘密を覆い隠す」と答えるにとどまりました。あとから木立の中に現れたベインも、ハグリッドの同じ問いに「今夜は火星が明るい」とだけ答えています[1:4]

その夜遅く、ハリーがユニコーンの血を吸う影に襲われかけたところをフィレンツェが救い、自分の背に乗せようとした場面に、ロナンはベインとともに駆けつけます。人間を背に乗せるとは恥を知らないのか、君はただのロバなのか、とベインがフィレンツェを怒鳴りつけたとき、ロナンは落ち着かない様子で蹄で地面を掻きながら、くぐもった声で口を挟みました[1:5]

『ハリー・ポッターと賢者の石』第15章「禁じられた森」

「私はフィレンツェが最善と思うことをしているんだと信じている」

アンブリッジをめぐる森での衝突

1996年6月、ハーマイオニーはドローレス・アンブリッジを禁じられた森へ誘い込みました。マゴリアンに杖を向けたアンブリッジに群れが襲いかかり、ベインが彼女を木立の奥へ運び去ったあと、その場に残されたハリーとハーマイオニーの扱いが問われます。二人をかばう声は、ハリーの背後から上がりました[3]

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第33章「闘争と逃走」

「この子たちは幼い」ハリーの背後でゆったりとした悲しげな声が言った。「我々は仔馬を襲わない」

「こいつらはあの女をここに連れてきたんだぞ、ロナン」ハリーをがっちりとつかんでいたケンタウルスが答えた。「しかもそれほど幼くはない……こっちの子は、もう青年になりかかっている」

魔法省の役人ではない、追い払ってほしかっただけだとハーマイオニーが訴えると、ハーマイオニーをつかんでいた灰色のケンタウルスは後脚で地面を激しく蹴り、ロナンに向かって、この子たちはもうヒト類特有の傲慢さを持っているのだ、と吠えました[3:1]

ホグワーツの戦い

1998年5月、ホグワーツの戦いの終盤、城には次々と援軍が押し寄せました。チャーリー・ウィーズリーホラス・スラグホーンが、学校に残って戦っていた生徒の家族や友人、ホグズミードの魔法使いたちを率いて戻ってきたその場面に、ロナンもいます[2:1]

『ハリー・ポッターと死の秘宝』第36章「誤算」

ケンタウルスのベイン、ロナン、マゴリアンが蹄の音も高く大広間に飛び込んできたまさにそのとき、ハリーの背後の、厨房に続く扉の蝶番が吹き飛んだ。

二年前に人間との関わりを拒んでいたケンタウルスたちが、なぜこの戦いに加勢したのかは語られていません。

外見

上半身は赤い髪と赤い鬚の人間、下半身は栗毛の馬体で、長い尾は赤みを帯びています[1:6]

『ハリー・ポッターと賢者の石』第15章「禁じられた森」

開けた空間に現れたのは……人間、いや、それとも馬? 腰から上は赤い髪に赤い鬚の人の姿。そして腰から下はツヤツヤとした栗毛に赤味がかった長い尾をつけた馬。

人物像

声は深く、悲しげで、話しぶりはゆったりとしています[1:7][3:2]。ユニコーンの安否を問われても答えは火星の明るさに戻り、ハグリッドの質問と噛み合いません。立ち去りながら、ハグリッドはこう漏らしています[1:8]

『ハリー・ポッターと賢者の石』第15章「禁じられた森」

「ケンタウルスからはっきりした答えをもらったためしがない。いまいましい夢想家よ。星ばかり眺めて、月より近くのものにはなんの興味も持っとらん」

その一方で、人間を乗せたフィレンツェをベインが責め立てたときには、フィレンツェの判断を信じていると口を挟み[1:9]、群れがハリーとハーマイオニーを捕らえたときには、幼い者は襲わないと言って二人をかばいました[3:3]

登場・言及箇所

脚注


  1. 『ハリー・ポッターと賢者の石』第15章「禁じられた森」 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

  2. 『ハリー・ポッターと死の秘宝』第36章「誤算」 ↩︎ ↩︎

  3. 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』第33章「闘争と逃走」 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎