セレスティナ・ワーベック
セレスティナ・ワーベック (Celestina Warbeck) は、魔法界で人気の歌手です[1]。ウェールズ出身で、「歌う魔女」とも呼ばれます[2]。原作7冊にその姿が描かれることはなく、ラジオから流れる歌声や登場人物の会話を通して姿を見せます[2:1]。
出身校: ホグワーツ魔法魔術学校(グリフィンドール寮)[2:6]
職業: 歌手
- 父(魔法使い。マグル連絡室の下級職員)
- 母(マグル。売れない女優)
- 最初の夫(バックダンサー)
- 2人目の夫(マネージャー)
- アービング・ワーブル(3人目の夫。作曲家)
- 息子(2人目の夫との子)
来歴
生い立ち
セレスティナ・ワーベックはウェールズの出身です。父は魔法使いで、マグル連絡室(the Department of Muggle Relations)の下級職員でした。母はマグルで、売れない女優でした。二人は、母が舞台の幕に化けたレシフォールドに襲われたときに出会っています[2:7]。
ポッターモア日本語版はこの部署を「マグル連絡室」と訳していますが、『謎のプリンス』に登場する「マグル連絡室」(Muggle Liaison Office)とは別の部署です。公式邦訳が二つの部署を同じ名前で訳しているため、日本語表記だけでは区別がつきません。
類まれな歌声は幼いころから際立っていました。魔法界に歌劇の学校が存在しないと知って失望した母ワーベック夫人は、娘のホグワーツ入学をしぶしぶ認めます。入学後も次から次へと学校に手紙を送りつけ、娘が才能を発揮できるよう合唱部・演劇部・ダンスの授業を開設するように求めました[2:8]。
寮はグリフィンドールです[2:9]。
歌手としての活動
コンサートではバンシーのバックコーラスを従えて歌うことが多く、その公演は人気を集めています。「気まぐれなアフロディーテ」ツアーの最終公演では、そこへ向かった熱烈なファン3人がリバプール上空で箒の3重玉突き事故を起こしました。チケットは大幅なプレミア価格で闇市場に出回ることが多く、これがモリー・ウィーズリーが大好きな歌手を生で見たことのない理由の一つになっています[2:10]。
代表曲に「あなたの魔力がわたしのハートを盗んだ」と「大鍋は灼熱の恋に溢れ」があります。アルバム『大鍋を盗んでも心はあげない』は世界中で大ヒットを記録しました。ファンは年配層が中心で、派手なパフォーマンスとパワフルな歌声を好んでいます[2:11]。
魔法界の人々が新聞に求める定番の話題としても、次のセレスティナ・ワーベックか妖女シスターズのコンサートの開催日が挙げられています[5]。2014年のクィディッチ・ワールドカップ決勝では、パタゴニア砂漠の観客席に姿を見せた著名人の一人として、リータ・スキーターの記事に名が挙がりました[6]。
2003年には、犬を散歩させていたマグル2人が移動キーの事故で彼女のコンサート会場に転送されるという出来事がありました。うち1人はセレスティナに指名されて舞台に上がり、「大鍋は灼熱の恋に溢れ」をデュエットしています。魔法省の役人がかけた忘却術は効いたように見えましたが、そのマグルはのちに同曲によく似たマグルの流行歌を作曲しました[7]。
慈善活動と魔法省への異議
知名度と才能を慈善活動に役立てることもあります。パドルミア・ユナイテッドの応援歌「叩きかえせよ、ブラッジャー。見事入れろよ、クアッフル」をレコーディングし、聖マンゴ魔法疾患傷害病院の募金活動に協力しました[8][2:12]。
魔法界がハロウィーンを祝う方法を魔法省が規制しようとした際には、公然と反対しています[2:13]。
この応援歌の題名は、『クィディッチ今昔』では「叩きかえせよ、ブラッジャー。見事入れろよ、クアッフル」、ポッターモア日本語版では「ブラッジャーを打ち返せ、クアッフルをこっちに投げろ」と訳されています。英語表記も、資料によって語順が異なります。
私生活
私生活は日刊予言者新聞のゴシップ欄に多くの話題を提供してきました。最初の結婚相手はバックダンサーで、この結婚は1年しか続きませんでした。次にマネージャーと結婚して息子を1人もうけますが、10年後に別れ、作曲家のアービング・ワーブルと再婚しています[2:14]。
ウィーズリー家とセレスティナ
1992年の夏、ハリー・ポッターが初めて隠れ穴を訪れた朝、流しの脇に置かれた古ぼけたラジオが番組の予告を告げました[1:1]。
「次は『魔女の時間』です。人気歌手の魔女セレスティナ・ワーベックをお迎えしてお送りします」
1996年のクリスマス・イブ、隠れ穴では大きな木製のラジオから彼女のクリスマス放送が流れていました[9]。
大きな木製のラジオから、クリスマス番組で歌う、ウィーズリーおばさんご贔屓の歌手、セレスティナ・ワーベックのわななくような歌声が流れていた。全員がそれを聞いているはずだったが、フラーはセレスティナの歌が退屈だと思ったらしく、隅のほうで大声で話していた。ウィーズリーおばさんは、苦々しい顔で何度も杖をボリュームのつまみに向け、セレスティナの歌声はそのたびに大きくなった。
「大鍋は灼熱の恋に溢れ」が流れるなか、モリーは編み物で目を拭いながら、18歳のときにこの曲でアーサーと踊ったと語りました[9:1]。
♪ああ、わたしの大鍋を混ぜてちょうだい
ちゃんと混ぜてちょうだいね
煮えたぎる愛は強烈よ
今夜はあなたを熱くするわ
その後、ハリーがアーサーに切り出す言葉を探しているあいだ、セレスティナは「あなたの魔力がわたしのハートを盗んだ」というバラードを歌い出しています[9:2]。
翌年のクリスマス、ビルとフラーは新居「貝殻の家」で二人きりで過ごし、隠れ穴には帰りませんでした。ロンは、フラーもそれでかまわなかっただろうと言い、その理由に彼女がセレスティナを嫌っていることを挙げました[10]。
フラーも別に、それでかまわなかったと思うよ。だって、セレスティナ・ワーベック嫌いだしね
蛙チョコレートのカード
蛙チョコレートに付属する「有名な魔女・魔法使い」カードの一枚です。カードは生年を1917年とし、人気の歌う魔女と紹介しています[3:1]。ポッターモアの年表にも、同じ生年で立項されています[4:1]。
名前の由来
ファーストネームの由来は、ローリング自身が語っています[2:15]。
セレスティナの名前は、何年も前にロンドンのアムネスティ・インターナショナル本部で一緒に働いていた友だちから拝借しました。「セレスティナ」はまさに使ってくれと言わんばかりの名前だったので、華やかな魔法使いの名前にしました。
J.K.ローリングのコメント
ローリングはセレスティナを、シリーズで最も好きな裏方のキャラクターの一人に挙げています。ポッターの世界が誕生したときから存在したキャラクターで、イギリスの出版社ブルームズベリーが短期間運営していたファンクラブの会員向けにローリングが書いていた「日刊予言者新聞」にも、早くから登場していました[2:16]。
ハリー・ポッターシリーズの 7 冊の本でセレスティナを目にする機会はありませんが、彼女のルックスやスタイルに関する私のイメージは一貫してシャーリー・バッシーのそれでした。
登場・言及箇所
- 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
- 第3章「隠れ穴」
- 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
- 第16章「冷え冷えとしたクリスマス」
- 『ハリー・ポッターと死の秘宝』
- 第20章「ゼノフィリウス・ラブグッド」
- 『クィディッチ今昔』第7章「イギリスとアイルランドのクィディッチ・チーム」
- ポッターモア
- 「セレスティナ・ワーベック」
- 「移動キー」
- 「日刊予言者新聞」
- 「クィディッチ・ワールドカップ決勝戦にダンブルドア軍団再集結」(2014年7月8日)
- 「Timeline of the Wizarding World」
- 蛙チョコレートのカード(EA版 88番)