ドラコ・マルフォイ
ドラコ・マルフォイ (Draco Malfoy) は純血の魔法使いで、ルシウスとナルシッサの一人息子です。ハリー・ポッターと同学年のスリザリン生で、入学の日にホグワーツ特急で握手を断られたときから敵対しました[1]。6年生のとき、父の失態への罰としてダンブルドア殺害を命じられますが、最後の一線を越えることはできませんでした[2]。
この記事は執筆の途中です。現在はポッターモアのローリング署名記事にもとづく骨格までで、原作各巻の詳細は順次書き足しています。
- ルシウス・マルフォイ(父)[2:8]
- ナルシッサ・マルフォイ(母)[2:9]
- アストリア・グリーングラス(妻)[2:10]
- スコーピウス・マルフォイ(息子)[2:11]
- アブラクサス・マルフォイ(父方の祖父)[8]
- Cygnus Black(母方の祖父)[3:1]
- Druella Rosier(母方の祖母)[3:2]
来歴
生い立ち(1980年‐1991年)
1980年6月5日に生まれました[3:3][2:12]。育ったのはウィルトシャー州のマルフォイの館で、一人っ子でした。館は何世紀にもわたってマルフォイ家が所有してきた屋敷です[2:13]。
ドラコ・マルフォイは、ウィルトシャー州で何世紀にもわたってマルフォイ家が所有する立派なお屋敷、「マルフォイの館」のひとりっ子として育ちました。言葉を話せるようになって以降、ドラコははっきりと、自分が 3 つの意味で特別な存在であると知りました。1 つ目は魔法使いとして。2 つ目は純血として。3 つ目は、マルフォイ家の一員としてです。
家の中では、ヴォルデモートが魔法界を掌握しそこねたことを惜しむ空気がありました。ただし、そうした話は身内の外では口にしないよう戒められています。「パパが面倒なことになって」しまうからです[2:14]。遊び相手はもっぱら父のかつての死喰い人仲間の子どもたちで、入学の時点ですでにセオドール・ノットやビンセント・クラッブを含む小さな一団ができていました[2:15]。
ハリーとの敵対の始まり(1991年)
ドラコの姿が最初に描かれるのは、ダイアゴン横丁のマダム・マルキンの洋装店です。制服の丈合わせをしているハリーの隣に立っていましたが、この章では名前が出てきません[9]。
店の奥の方で、青白い、顎の尖がった男の子が踏台の上に立ち、もう一人の魔女が長い黒いローブをピンで留めていた。
名前が明かされるのはホグワーツ特急の中です。ここでドラコは自ら名乗り、ハリーに握手を求めました[1:1]。
「そして、僕がマルフォイだ。ドラコ・マルフォイ」
この申し出には背景があります。ルシウスは「ハリー自身が偉大な闇の魔法使いなのではないか」という説を熱心に支持していました。もしそうなら、自分にもう一度機会がめぐってくるかもしれないと考えたのです。ドラコにしてみれば、握手を求めるのは父の意に反する行為ではなく、むしろ興味深い知らせを持ち帰れるかもしれない場面でした[2:16]。
しかしハリーは応じませんでした[1:2]。
男の子はハリーに手を差し出して握手を求めたが、ハリーは応じなかった。
断られたこと、そしてハリーがすでにロン・ウィーズリーと結んでいたことで、敵意はその場で確定します。かつての死喰い人たちが抱いていた期待は根拠のないものだったと、ドラコはこのとき正しく理解しました[2:17]。
父の失脚と転機(1996年)
5年生の学校生活は好転しました。監督生になり(ハリーはなりませんでした)、新任のドローレス・アンブリッジは自分と同じくらいハリーを嫌っているように見えたからです。ドラコは尋問官親衛隊に加わり、ダンブルドア軍団の動きを探ろうとしました[2:18]。
ところが追い詰めたはずのハリーには逃げられ、さらに父ルシウスが捕らえられてアズカバンに送られます[2:19]。
これによってドラコの世界はバラバラに崩れ去りました。これまでにないほどの権威と栄光をつかんでいると信じていたマルフォイ親子でしたが、ルシウスは自宅から遠く離れた、吸魂鬼が監視する恐ろしい魔法使いの刑務所に収監されてしまいました。ルシウスはドラコにとって、生まれてからずっと模範にしてきたヒーローのような人でした。しかし今やドラコと彼の母親は、死喰い人のあいだでのけ者にされていました。ルシウスは出来損ないの烙印を押され、怒れるヴォルデモート卿の信用を完全になくしてしまったのです。
それまでのドラコは、守られた世界に暮らす恵まれた少年でした。父が去り、母が取り乱すようになって、はじめて大人の責任を負うことになります[2:20]。
ダンブルドア殺害の任務(1996年‐1997年)
ヴォルデモートは、ハリーを捕らえ損ねたルシウスをさらに罰するため、ドラコにダンブルドア殺害を命じました。手段は指定されず、ドラコ自身の才覚に委ねられます。ナルシッサは、息子が失敗するように仕向けられていることを正しく見抜いていました[2:21]。
父に背を向けたように見える世間へ怒りを募らせたドラコは、このとき死喰い人として正式に加わり、命じられた殺害を引き受けました[2:22]。のちにローリングは、ハリーが「ドラコは死喰い人であることを憎んでいた」と知っている、と述べています[6:1]。
ただし、腕に闇の印があったかどうかは原作では確かめられません。ハリーは印があるものと考えていましたが、ハーマイオニーは疑っていました[10]。
「んんんん……『闇の印』があるかどうかはわからないわ」
引き受けた時点のドラコは、自分が命じられたことの意味をほとんど理解していませんでした。父が憎むものすべての象徴がダンブルドアである、と分かっていただけです[2:23]。
やがて任務は思っていたよりはるかに難しいと気づきはじめます。ダンブルドアの代わりに別の二人を危うく殺しかけたところで決意は揺らぎ、押しつぶされそうになりました。暴力をためらわない父を崇拝して育ちながら、自分の中に殺人への嫌悪があることに気づき、それを恥ずべき汚点と感じるようになります[2:24]。
それでもセブルス・スネイプの助けは繰り返し拒みました。手柄を横取りされることを恐れたためです[2:25]。
最終的に、ドラコは死喰い人の一団をホグワーツに引き入れる計画を立てて成功させ、ダンブルドアは殺されました。ただしドラコ自身の手によってではありません[2:26]。
杖を失って丸腰になったダンブルドアを目の前にしても、ドラコはどどめの一撃を加えることができませんでした。なぜなら、知らず知らずのうちに、自分に対するダンブルドアの優しさと情けに胸を打たれていたからです。結局、そのあとをスネイプが引き継ぎ、ドラコの代わりに任務を果たしました。スネイプはヴォルデモートに、自分が天文台の塔の上に到着する前にはもう、ドラコが杖を下げていたということを伏せました。
ほどなくルシウスはアズカバンから釈放され、一家は館に戻ることを許されます。しかし信用は地に落ちていました。かつてヴォルデモートの新体制で最高の地位を望んだ一家は、いまや死喰い人のなかで最低の扱いを受け、弱虫の出来損ないと見なされていました[2:27]。
ホグワーツの戦いと戦後(1998年)
ドラコは家族の地位を取り戻す望みを捨てていませんでしたが、都合の悪いときに芽生えた善意が、館へ連れてこられたハリーを救おうとする行動を取らせます。ホグワーツでの最後の戦いでは、ふたたびハリーを捕らえて両親の評判を回復しようとしました[2:28]。
包囲されたホグワーツで、ドラコはハリーとロンに命を救われます[2:29]。
戦いのあと、死喰い人に不利な証拠を提供し、潜伏していた者たちの逮捕に協力して投獄を免れたのは父ルシウスでした[2:30][8:1]。
ヴォルデモートがホグワーツを包囲した際、ドラコはハリーとロンに命を救われます。その戦いのあと、彼の父親は仲間の死喰い人たちにとって不利な証拠を提供し、姿をくらましていたヴォルデモート卿の手下の多くを捕獲できるよう手を貸すことで、投獄を免れます。
十代後半の出来事は、ドラコの人生を変えました。子どものころから抱いてきた信念がことごとく反証され、両親が忠誠心のために苦しむのを目にし、家族の信じてきたものが崩れるのを見たからです。その一方で、憎めと教えられてきたダンブルドアが手を差し伸べ、ハリーにいたっては命を救いました。第二次魔法戦争のあと、ルシウスは息子が自分への愛情を保ちながらも、純血の血筋を引き継ぐことを拒んでいることに気づきます[2:31]。
結婚と家族
スリザリンの同級生の妹、アストリア・グリーングラスと結婚しました。アストリアも、ドラコほど激しい経験ではないものの、純血主義から寛容な人生観へ転じた過去を持っています[2:32]。
ナルシッサとルシウスにとって、この嫁は物足りない相手でした。「聖28一族」に名を連ねる家の娘を望んでいたうえ、アストリアが孫のスコーピウスをマグル蔑視のもとで育てることを拒んだため、家族の集まりはしばしば緊張をはらみました[2:33]。
外見
最初に描かれるのは、名前が出るより前のマダム・マルキンの店です。青白い顔と尖った顎という特徴は、このときすでに書かれています[9:1]。髪はシルバーブロンドです[11]。
父ルシウスとはよく似ており、ハリーは書店で見かけた男をひと目で父親だと察しました[12]。
そのあとに続いて入ってきたのは父親に違いない。息子と同じ血の気のない顔、尖った顎、息子と瓜二つの冷たい灰色の目をしている。
性格・人物像
学校での振る舞いの多くは、父ルシウスを手本にしたものでした。身内の外に向ける冷淡で人を見下した態度は、父のそれを忠実に真似ています。体格に恵まれなかったため、6年間クラッブとゴイルを子分兼ボディガードとして使いました[2:34]。
ハリーへの感情の大部分は嫉妬でした。名声を求めたことのないハリーが学校で最も語られ、称賛される生徒であることは、魔法界でほとんど王族のような地位にあると教えられて育った少年には受け入れがたいものでした。飛行の腕でも敵わず、セブルス・スネイプが自分を贔屓しハリーを嫌っていることだけが、わずかな慰めでした[2:35]。
ドラコが変わっていく過程を、作者は「道徳観のあいまいな人物」として書いたと述べています[2:36]。ただし、その態度の下に優しい心が隠れているという読み方は、作者自身が明確に否定しました[2:37]。
私は熱心な読者の夢に冷酷な現実を突きつけ、ドラコの人を馬鹿にしたような態度と偏見の下には優しい心が隠されているわけではない、彼とハリーは最終的に親友になったりはしないと伝える、嫌な立場に立たざるをえませんでした。
魔法の能力
閉心術の使い手です。心を読もうとする試みを撃退するこの魔法は、6年生のときに引き受けた任務に不可欠でした。ヴォルデモートもスネイプも、この点でドラコを過小評価していました[2:38]。
飛行については、入学時に1年生の誰にも負けないと自信を持っていました。実際にはハリーのほうが上でした[2:39]。
2年生になるとスリザリン寮チームのシーカーに収まります。就任を本人が告げる場面で、父ルシウスがチーム全員に箒を買い与えたことも明かされました[7:1]。
「ウィーズリー、僕はスリザリンの新しいシーカーだ」マルフォイは満足げに言った。
守護霊は出せません。『謎のプリンス』の終わりの時点で出し方を知らないためです。守護霊を出せること自体、ホグワーツの生徒に通常教えられる水準を超えた魔法です[5:1]。
所有物
入学時の杖はサンザシに一角獣のたてがみ、25センチで弾力性があります[2:40][4:1]。
Interestingly (to me) I decided that Draco had a hawthorn wand independently of the chart. So yes, it is hawthorn, and by a bizarre coincidence I assigned him that wood, as I assigned Harry holly, without realising it was the ‘right’ one.
(面白いことに、私はサイトの表とは関係なく、ドラコの杖はサンザシだと決めていました。ですからそのとおりサンザシです。ハリーに柊を割り当てたのと同じく、それが「正しい」木だと気づかないまま割り当てていたという、奇妙な偶然です)
このほか、1年近くにわたってニワトコの杖の真の持ち主でしたが、本人が気づくことはありませんでした[2:41]。
名前の由来
名は「りゅう座」から取られています。杖の芯が一角獣であることと対照をなしています[2:42]。
ドラコの名字は、「マルフォイ」に決まる前にたくさんの候補がありました。初期の原稿では、「スマート」、「スピンクス」、「スパンゲン」といった名字でした。洗礼名は、星座の「りゅう座(Draco)」から取ったものです(とはいえ、彼の杖の芯は一角獣(Unicorn)のたてがみですが)。
星座から名を取るのは、母の実家ブラック家の流儀でもあります[13]。
中には、一族の伝統に従って名前を付ける魔法使いもいます。たとえばブラック家などでは、子どもには星や星座の名前を付ける習わしがあります(非常に高い野心と自尊心を持つこの一族にはぴったりだと言う人も多くいます)。
J.K.ローリングのコメント
閉心術をドラコが使いこなせることについて、作者は英国の担当編集者から疑問を呈されたと明かしています[2:43]。
私は、閉心術はドラコの性格にぴったり合っていると説明しました。ドラコにとって、心を閉ざし、自分の感情を細分化し、自分自身の本質的な部分を否定するのはたやすかったことでしょう。
ニワトコの杖に気づかなかったことは、ドラコにとって幸いだったとも述べています。気づいていれば開心術に長けたヴォルデモートに悟られ、即座に殺されていただろうというのが理由です[2:44]。
大人になったドラコについては、次のように想像を語っています[2:45]。
闇の魔術の品々を収集していることは、それらをガラスケースにしまい込み実際に使うことはないとはいえ、彼の一族の歴史を思い起こさせます。しかし、錬金術の書物に妙に興味を持ちながらも、賢者の石をつくろうとしないことから、彼が富以外の何かを望み、おそらくはよりよい人間になりたいと願っていることがうかがえます。
舞台裏
姓が「マルフォイ」に決まるまでには候補がいくつもありました。初期の草稿では Smart(スマート)、Spinks(スピンクス)、Spungen(スパンゲン)だったと作者が明かしています[2:46]。
登場・言及箇所
- 『ハリー・ポッターと賢者の石』
- 第5章「ダイアゴン横丁」
- 第6章「9と3/4番線からの旅」
- 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
- 第4章「フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店」
- 第7章「穢れた血と幽かな声」
- 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
- 第14章「スネイプの恨み」
- 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
- 第21章「不可知の部屋」
- ポッターモア J.K.ローリングからの新着コンテンツ「ドラコ・マルフォイ」
- ポッターモア J.K.ローリングからの新着コンテンツ「マルフォイ一家」
- ポッターモア J.K.ローリングからの新着コンテンツ「命名予見者」
- J.K. ローリング旧公式サイト「F.A.Q.」
- J.K. ローリング自筆「ブラック家の家系図」(2006年)
- J.K. ローリングのライブチャット(2007年7月30日)
脚注
ポッターモア J.K.ローリングからの新着コンテンツ「ドラコ・マルフォイ」 ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎
J.K. ローリング自筆「ブラック家の家系図」(2006年、Book Aid International チャリティオークション出品) ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎
J.K. ローリング旧公式サイト「F.A.Q. – What are the properties of Draco’s wand? Can we assume that its wood is hawthorn, as per the chart on your site?」 ↩︎ ↩︎
J.K. ローリング旧公式サイト「F.A.Q. – What is Draco Malfoy’s Patronus?」 ↩︎ ↩︎
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』第21章「不可知の部屋」 ↩︎
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』第14章「スネイプの恨み」 ↩︎
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』第4章「フローリッシュ・アンド・ブロッツ書店」 ↩︎
ポッターモア J.K.ローリングからの新着コンテンツ「命名予見者」 ↩︎